サンポート高松

 寝台特急「サンライズ瀬戸」や快速「マリンライナー」の終着駅であり、四国各方面への特急列車の始発駅である高松駅は、駅前広場から駅舎内の改札口を通り、ホーム上までいっさい段差がないバリアフリーを達成している。この新駅舎の使用開始は2001年5月で、ホームの位置も少し変わった。今回は、この駅移転をともなった「サンポート高松」事業を紹介しよう。

 同事業は、1988年の瀬戸大橋開通にともなう宇高航路の廃止、1989年の新高松空港開港、四国横断自動車道の延伸などに対して、以前の高松駅や港湾地区は対応が困難で見劣りし、高松の地盤沈下が危惧されたことで立案された、国・香川県・高松市・民間による再開発事業である。再開発区域は連絡船が発着した港湾の埋立地、鉄道貨物基地跡を含めた駅周囲の約28ha、さらに周辺の港湾整備などを含めた総合整備区域は約42haの範囲となる。

 以前の高松駅は連絡船接続のため海の直近まで線路が延び、その連絡船桟橋エリアを埋め立てても線路が南北を分断し、一体開発は望めない状況にあった。このため駅全体を西へ200m後退させて駅前広場を生み出すとともに、広場を介して埋立地と既成市街地を結ぶこととした。駅関係の工事は1996年に仮駅舎や仮跨線橋の設置からスタートした。北側から1面ずつ、計7回にわたりホームを切り替え、2001年7月にすべての構内設備の移転が完了し、新駅舎もその直前の同年5月に完成している。またJR貨物関連の施設は2000年8月に郊外の香西・鬼無地区に移転し、高松貨物ターミナルとして営業を開始した。

 新駅舎は櫛型ホームの根元に位置する地上4階建てで、コンコースはガラス張りの吹抜け空間として明るく広い印象をもたせた。2階にはホーム側を見渡せるデッキ状のスペースもある。南側に隣接する部分は飲食・物販など商業施設とした。旧駅舎の上階を占めていたJR四国本社は再開発エリア内の西側地区に移転している。

 また、JR四国の施設としては駅前広場の向かい側に地上20階建ての都市型ホテルが建設され、「全日空ホテルクレメント高松」として2001年5月に開業した。

 JR以外の施設では、1998年に2万典藾デ用バースが整備され、駅の完成に前後して駅前広場と港湾旅客ターミナルビルも完成した。駅前広場はバスやタクシー、マイカーの乗降場をそれぞれ分離して設置、巨大な羅針盤を描いた歩行空間には海水を導入した池も設けている。地下は公共駐車場となっている。船舶のターミナルビルは8階建てで、高松港の新しい拠点である。

 これらが「サンポート高松」計画の、いわば第1期ぶんである。

 続いては元貨物施設と連絡船桟橋部分の埋立地に、サンポート高松の中核施設となる市民会館や国際会議場、高度情報施設を備えた地上30階建てで四国随一の高層となるシンボルタワーを建設中で、2004年1月に完成する。一方、市内に分散している国の出先機関をまとめる合同庁舎(北棟)の今年度中着工が決まった。また、港の縁にはプロムナードなども順次整備が進められており、都心のオアシスとして人工海浜の計画も描かれている。将来的には高松琴平電気鉄道も高架化され、そのさいにはJR高松駅に隣接する位置まで引き込まれる。

(2003年7月号)

 


Last-modified: Sat, 24 Oct 2009 20:56:39 JST